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東北は次の一歩へ─「リアスの森応援隊」と「気仙沼地域エネルギー開発」
東日本大震災から自伐型林業に取り組み始めた宮城県気仙沼市の「気仙沼地域エネルギー開発」の現場に来ました。森林経営を教える講師(橋本光治氏)を呼び、彼らが開催してきた研修から生まれた地元の林業者らとひたすら山の中を歩き、山の道の設計をしていきました。
村の中に農道が入るように、山にいい道を張り巡らせられれば、いつでも車で山に入り、狙った木を搬出できます。スギやマツだけでなく、いいクリやナラもありました。
さて、この地域エネルギーは今までに12回もの研修を開き、のべ200人のシロウトが山に入るきっかけをつくる事業を展開してきました(今の研修主体は「リアスの森応援隊」。自伐協の前進である「土佐の森救援隊」が震災後サポートしてきた)。
今回の山の所有者は第一回目の受講者で、自身がみずから材を出すだけでなく、研修現場として山を開放してくれたり、今では移住者(気仙沼市地域おこし協力隊)が作業道を作るフィールドを提供してくれたりと、地域の展開にとって不可欠な自伐の理解者です。すべては気仙沼の森林を資源として活用し、ヨソモノを含む担い手を育成して仕事を作ろうという考えに賛同してくださっているからのようです。
山から出た木材は原木市場に出すのもありですが、ここでは主には地元の温泉施設の熱や電気にするためのエネルギー用として供給されています。昨年は約5000トンの木材消費があり、そのうち2割程度が個人やグループの自伐型林業者が出しているとのこと(国の経営計画を立てたグループも誕生)。
気仙沼地域エネルギー開発の高橋社長は「個人など自伐の割合をもっと増やしたい。そのためにも研修を続けて、さらに立ち上がったグループの支援を強化したい。講師派遣のサポートはぜひしてほしいし、それが地域資源活用の循環と担い手の育成につながります」と力を込めて気仙沼の将来像を語ってくれました。
(写真:左からリアスの森応援隊の佐々木さんと地域おこし協力隊の2名(小柳さん、星さん)。後列左から、三木さん(東北・広域森林マネジメント機構)、佐藤さん(気仙沼地域エネルギー開発)、橋本講師)
気仙沼では6月からは13回目の研修が始まります(以下、チラシ添付)。7月の作業道研修には東北地区を支援する新組織、「東北・広域森林マネジメント機構」もサポートする予定です。研修は気仙沼市在住者向けですが、このような活動が一か所でも多く作られ、全国どこでも自伐の研修が受けられるようにしたいものです、
4年目を迎えた自伐型林業推進協会。東北支援を継続するとともに、私たちも彼らの活動を見習い、全国支援事業を引き続き展開していきたいと思います。
(写真:6月からの研修のチラシ)
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