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「壊れない作業道」8月豪雨の被害は?─「みなべ川森林組合」が橋本林業を訪問

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当団体の会員で和歌山県みなべ町の森林組合「みなべ川森林組合」が8月20日、徳島県の自伐林家である橋本林業の山を訪問しました。同組合参事の松本貢さんが、報告をしてくれましたので、転載させて頂きます。

「壊れない作業道」8月豪雨の被害は?─「みなべ川森林組合」が豪雨のあとの徳島県那賀町の橋本林業を訪問

長引く豪雨により全国各地で被害が多発している中、8月20日から21日にかけてみなべ町の森林組合役職員5名と、みなべ里山活用研究会のメンバー7名の計12名が徳島県那賀町で活躍する自伐林業家・橋本光治様の山林現場を視察しました。

我々は将来みなべ町内の山林を森林組合と地域住民が共に力を合わせ守り抜くため、昨年より高知県で活躍する自伐林業推進団体・土佐の森救援隊のご指導を頂き組織作りを行っていましたが、今年度からはいよいよ実 践活動にステップアップしようと新たに作業道を開設し、また原木の伐倒や搬出技術を学ぶ研修会等の計画を立てていたところ、メンバーの中から「本番前に一度は自伐林業のプロが行った作業現場を視察したい。」との要望が寄せられました。

そこで土佐の森救援隊理事長・中嶋健造氏に相談したところ、彼が最も信頼する自伐林業家・橋本光治様を紹介してくれることになり今回の視察が実現しました。

しかしこの地方でも視察前から連日大雨が降り続いていたため被害が起きてないか心配していましたが、橋本さんの作業道は全く無傷で、豪雨があったことを忘れさせるほど綺麗な状態で私達を迎えてくれました。橋本式(大橋式)作業道は一般の作業道とどう違うのか、私達はこの2日、橋本さんからご自身の30年間に 渡る貴重な体験談や林業に対する心構えと経営理念を聞かせていただき、改めて自伐林業の神髄を知ることが出来ました。

今回の視察で得られた教訓をみなべ町での自伐林業推進に生かしていきたいと思います。お世話になった橋本さん、中嶋さん、本当にありがとうございました。(みなべ川森林組合参事・松本貢)

中嶋健造(当団体代表理事)よりコメント

「作業道を入れるということは、ある意味、山に傷を入れることになります。しかし、作業道がないと森林管理・施業がやりにくくなります。故に傷は最小限にとどめるために小さい作業道とすべきです。橋本さんの山の作業道は全て2.5m以下で、切り取り高も1.5m以下です。まさしく最小限にとどめています。そしてその道で搬出できるシステムを導入しています。これが適正技術だと思います。作業が速いから、大量にできるからといって高性能林業機械を導入すると作業道が大きくなり、山に大きく負荷を与え、こういう豪雨の時に災害を誘発します。これは適正技術とは言わないのです。
 みなべ川森林組合は小さい組合とはいえ、森林組合が支援すれば素早く大きい成果が出ることを予感させてくれています。今回の視察参加者は、みんな自伐型林業を実践しようと思っている方、すでに実践開始した方々です。1年の取り組みで早、これだけの人を林業に引き込んでいます。みなべ川頑張ってもらいたいですね。」

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