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自伐協連携の群馬県みなかみ町「SDGs(持続可能な開発目標)未来都市」に選定

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自伐型林業推進協会と連携してきた群馬県みなかみ町が、「SDGs(持続可能な開発目標)未来都市」に選定されました。
 
▼2019年度SDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業の選定について
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kankyo/teian/sdgs_2019sentei.html

「SDGs」とは、気候変動や貧困などの課題を解決するために2015年に国連が定めた目標です。日本政府はその取り組みの一環として、地方創生と結びつく自治体を「SDGs未来都市」として選定し、経済・社会・環境面で目標達成のポテンシャルが高い都市・地域を支援し、持続可能な新しい価値を創ろうとするものです。

2016年度から自伐型林業推進協会と事業契約を交わし、森林を活かした担い手育成事業を進めてきた同町は、「地方創生」の事業で自らビジョン(まち・ひと・しごと)を描き、その事業の真ん中に「自伐型林業」を位置づけていました。今回のプレゼン資料でも、そのことが一目瞭然です。


(「SDGs未来都市」みなかみ町のプレゼン資料より)


(同上)

これまで同時代は、担当部署が林務のみならず、環境と地域政策を担う「ユネスコエコパーク推進課」(当初)で、事業のスタート時点から環境と林業、担い手育成に力を入れてきました。

また、2年目からは当会でも手探りだった広葉樹施業の研修を始め、その研修で切り出した材(ナラ、クリ等)を町内で加工したほか、大手国産家具メーカーのオークヴィレッジで加工・生産し、新しい価値の創造を試みてきました。

事業を続けた結果、のべ200人以上が研修を卒業し、実際に山のフィールドを確保して林業を実施しているプレイヤーは6チーム、約50人誕生しました。2019年度も当会と契約を交わし、市民参加型の研修のほか、実践グループをさらに育成する集中研修も実施予定です。


(自伐型林業・選木伐倒研修の風景 みなかみ町内にて)

早期の結果が求められる昨今、すぐに結果が出ない林業者の担い手育成研修を愚直に続けていったことが身を結んだのでしょう。森林所有者や地域住民が主体的に関わるようになってきました。昨年同町が「ふるさとづくり大賞」の総務大臣賞受賞した時の評価員のコメント「多くの地域住民が森林資源の有効活用、環境保全の大切さに気付き、自ら主体的に関わり始め、活動の幅が広がりつつある」に現れています。(これまでの経緯は関連記事を参照下さい)。

なお、「未来都市」には、当会と事業契約を交わして自伐型林業に取り組む自治体は、みなかみ町のほか、岩手県陸前高田市と鳥取県智頭町が選ばれました。

間伐体験や植樹などのボランティアにとどまらず、山で生活の糧をつくれる担い手育成を続け、良質な木を残して環境保全する自伐型林業をさらに進めていくことでしょう。


(みなかみ町応募資料のSDGsに関する自伐型林業部分の資料)

【関連記事】
◾︎群馬県みなかみ町が自伐型林業推進で「ふるさとづくり大賞」受賞 NHKも報道
https://zibatsu.jp/info/news/minakami-furusato2018

■広葉樹家具メーカー「オークヴィレッジ」と自伐推進の群馬県みなかみ町が連携(2018.12.18)
https://zibatsu.jp/wordpress/info/news/minakami-oak

◾︎公明新聞(1月6日付)で「自伐型林業」が紹介されました。
(2018.1.9)
https://zibatsu.jp/info/news/1810106koumeishinbun

◾︎みなかみ町が目指す「これからの生き方・働き方」~ユネスコエコパークをきっかけにして
(吉田大樹著 2017.11.28 )
https://news.yahoo.co.jp/byline/yoshidahiroki/20171128-00078409/

◾︎もう一つの林業・雑木林を宝の山に変える方法
(田中敦夫著 2019.7.19)
https://news.yahoo.co.jp/byline/tanakaatsuo/20190719-00134839/

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